最近になってしょこたんことレベル30の中川翔子さんが塔の上のラプンツェルでラプンツェル役をやったち、アナと雪の女王でアナとエルサの二人とも芸能人起用をされて話題になった。また、アナ雪では芸能人起用とは思えない程の吹き替えの完成度の高さが話題を呼んだ。
それまでは吹き替え声優の事はあまり表には出さず、映画の最後の最後で黒い画面に白い文字で映し出される、それ程度だった。しかし、アナ雪の次の長編作品「ベイマックス」では本編の後すぐ、イラストとともに日本語版吹き替えキャストの名前が流れた。芸能人枠以外のキャラも演じたキャラクターの名前と共に出てきた。時代の移り変わりを感じた。
2013年に行われたD23expoJapan2013では、ディズニー吹き替えの魔法と題してラプンツェルを演じた中川翔子さんをMCに迎えて、日本語版ドナルド・ダックの声の主である山寺宏一さんの講演が行われた。普段本業の声優のほかにタレント活動をしている人なので納得のキャスティング、さすがのMC能力で軽快なトークと共にドナルドを演じるにあたっての苦労話などを聞かせてくれた。
そんな前回の吹き替え講演が、教育バラエティ番組さながらのクオリティであったので次に講演をする人も芸能人だろう。なんてみんな思っていた。しかも副題が「アナ雪から白雪まで」とシャレが効いていた。誰が来るんだろう?やっぱ神田彩也香?それともピエール瀧?あれだけ露出をしなかった松たか子は来ないでしょー。と芸能人起用が多かったアナ雪にばかりみんなの予想は傾いていた。じゃぁ白雪って誰だ?まさか小鳩くるみが来るわけじゃないよね~。小鳩くるみさんとは、白雪姫の現在の声の主である。初代ではないものの、再公開後小鳩くるみさんじゃない白雪姫を聞いたことがないと思えるくらいおなじみの声。元々アイドルで、現在は本名で児童文学学者として活躍しているまさに才色兼備のプリンセスを体現している人だ。
小鳩くるみさんは本名の「鷲津奈都江」さんとしてたま~にNHKに出ていたり、ディズニーファンに寄稿をしていたりしたが、なんとなくそれはないだろ~と思っていた。古い作品の声優さんはその時代のルールそのままであまり公に出さないものだと思っていた。
そして当日「それではご紹介しましょう!小鳩くるみさんです。」
マジで来ちゃったよ。聞きなれた声で「わたくし小鳩くるみと申します。」とあいさつをしてくださった。動き一つ一つが上品で、それでもかわいらしさを感じる素敵な女性でした。小鳩さんは何度も「小鳩くるみという名前で多くの方々の前に出るのはとても久しぶりで緊張しています。」と言っていた。白雪姫を演じることに決まった時のエピソードを話してくださった。話をしている姿が私の知っている白雪姫そのものだった。小鳩さんのお話が終わると、小鳩さんの功績を讃えて白雪姫の絵が送られた。日本版ディズニーレジェンドの誕生のようなものだ。確かにオリジナルは大切だけど、日本で私たちが映画を楽しめるように努力した人たちがいる。それが認められた瞬間に思えた。これぞ日本版D23expoだ。
小鳩さんの登場でお腹いっぱい涙目いっぱいになっていたと思ったら次はシンデレラの話に。実写版もヒットして今年はシンデレライヤーでもあったなぁなんて思っていたらシンデレラを演じた鈴木より子さんが登場した。たまった涙が流れた。正直いって名前は知っていたけどどんな人なのか、顔さえ全く知らなかった人が出てきた。もはやこの声の主は存在する人間なんだろうか、とさえ思っていた。鈴木さんは元々歌の人で演技は初めてだったらしく(マジかよ)、いろいろイメージを固めてきたらしいのだが、偉い人には「そのままでいいんだよ」と言われたそうな。うむ納得。
鈴木さんもシンデレラそのもので上品な女性でした。鈴木さんはお仕事で「夢はかなうもの」とよく言っていたら夢がかないやすい体質になったとか。自分、最近ネガティブな言葉ばっかり発していたな、と気づかされた。鈴木さんにも功績を讃える絵が送られた。
その後、アリエルの話になりまさかと思っていたらアリエル役のすずきまゆみさんが登場。パートオブユアワールドを歌ってくれました。いろんなアーティストにカバーされた曲だけど、やっぱり本物が生で歌う歌は違う。心の奥底に響いた。
その後もベル役の伊東えりさんやジャスミン役の麻生かほりさんが劇中の歌を歌ってくれました。日本人にしかわからない本物であって、客席の私たちを育ててくれた沢山の大人の中の一人でもある。そんな人たちが目の前でお話をしてくれて、歌を歌ってくれている。まさに夢のような時間だった。
だって映画の中の一部が目の前で繰り広げられているんだよ。大人になってもディズニー映画を変わらず好きでいてよかった。そう思った。
そしてアナ雪まで、なのでまさかと思っていたら松たか子さんが登場した。本物はやっぱり美人だしオーラが凄かった。アナ雪フィーバー時は妊活中だったのでほぼ露出をしなかったけど、エルサとして目の前で「生まれて初めて(リプライズ)」を歌ってくれた。
正直作品自体は好きだけど、あまりに流行りすぎて少々食傷ぎみだったけれど、やっぱり映画自体は凄く良かったってことを思い出させてくれた。
講演が終わると、自分がハイヒールのブーツを履いていたことを思い出した。なんでこんなに歩き回ることを知っていながらこんな靴はいてきたんだろう。そういえば私も、元々プリンセスに憧れる女の子の一人だった。今ではディズニーオタクの一人で作品の良し悪しについて語る。けれど始まりは、動物と友達になりたいプリンセスに憧れる女の子だったなぁ。という事を思い出した。パークでプリンセスにハグする小さなプリンセスだったころの気持ちを思い出した。
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