2016年4月13日水曜日

ヒーロー映画ラッシュの今だからこそ、配信で「メガマインド」を観よう

 2016年はバットマンVSスーパーマンに始まり、キャプテン☆アメリカシヴィルウォー、デットプール、スーサイドスクワットなど、ヒーロー映画ラッシュです。


 また、2015年に日本上陸をしたNetflixでTVシリーズデアデビルやジェシカジョーンズなどが配信されていて、世は正に大ヒーロー時代。

 デアデビルなどのオリジナルコンテンツ目当てにNetflixに加入した人も多いでしょう。Netflixには数々のオリジナル作品に加え、話題作から隠れた名作まで数多くそろっています。その中でも、多くの人に賞賛されるべきなのに、残念ながら多くの人に観てもらえない作品があります。


その名も「メガマインド」
そして制作は「ドリームワークスアニメーション」



ドリームワークスなら、話題にならなかっただけで、劇場公開してたりファミリー向けの安いDVDになってたりしないの?と思うかもしれません。

しかし、この作品「劇場未公開」「配信限定公開」なんです。吹き替えは天下の山ちゃんなのに・・・・


 監督は「マダガスカル」の監督トム・マクグラス。ペンギンズの隊長の声優でおなじみ。

まぁ、マダガスカル第一作目で、サッチモの曲に合わせて目の前で草食動物が捕食されるトラウマシーンを入れるくらい、メッセージを伝えるためにはエグイ演出もする監督です。序盤でスーパーヒーローの白骨遺体が出てきます。


ストーリーは単純、でも主題は複雑

ストーリーは悪として生きる青いおっさんメガマインドがヒーローのメトロマンを白骨遺体にしてしまってから、自分を止めてくれるヒーローがいない現状に飽きて新たに自分と戦ってくれるスーパーヒーローを作り出して失敗したのでそいつから街を救う話。
 言ってしまえばコレだけなんだけど、そこまでの葛藤を描くのが本当に凄い。

ある意味ダークナイト

ある意味主題なのが「正義と悪は常に対である」メトロマンを殺した後にメガマインドが気づく話だけど、正義側の発言と比べると、とても情けない。でも情けないからこそ共感できるんです。
 メガマインドの生い立ちは、悪者になるしかないような環境で育ったんですが、「生きがいとは何か」について生きがいを失ってから気づくんです。人間そういうもの。
 
 最終的にメガマインドはヒーローになるんですが、悪でいることが「才能」だったメガマインドは悪の才能を活用したままヒーロー活動をします。自分を生かす方向を決めるのは自分次第。そこまで成長していくおっさんの姿が痛快で、感動できて、共感できる。

小ネタもたっぷり

まず、メガマインドとメトロマンが地球に来るまでの流れはクリプトン星人そのもの。やたらと誘拐されるニュースキャスターや宇宙のママパパなど、「あぁ~wwwあるあるwww」なネタたっぷり。
 噂によると、新たなスーパーヒーローになったカメラマンのハルの名前はグーリーンランタンから来てるとかなんとか、掘り返したら大量に小ネタが出てくるんじゃないかレベル。そういう小ネタ探しがお好きな人にもお勧め。

やっぱり人間ドラマ

設定自体が皮肉たっぷりなので、ストーリーの組み立て云々よりも人間ドラマの素晴らしさが光ります。メガマインドの成長と恋、メトロマンの恋人の葛藤、子分とのブロマンス、愚かな新スーパーヒーローだって人間味たっぷりすぎて実在の人物のようにムカついて、わが子のように悲しめるはず。誰一人として共感できないキャラはいないはずってレベルで人間描写が素晴らしく爽快。もちろん子どもも楽しめるけど、決して粗悪なものではないんです。


ディスク化すらされていない作品ですが、こんな名作が人々の目に触れないのは本当にもったいないです。また、Netfilxで配信されている後日談の短編(ドリームワークスハロウィンストーリーズ2に収録)も、メガマインドがまた一歩成長します。その描写もまたうまいんだこれが。Netfilxに加入の方は是非観ていただきたい作品です。追加料金なしだし。

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